「ヒヤリとしたハットした」コーナー メールマガジンサンプル

■──────────────────────────────────■
                            Vol.##
  薬┃剤┃師┃さ┃ん┃!┃頑┃張┃ろ┃う┃!┃通┃信┃ 
  ━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ 
■──────────────────────────────────■

モニター薬剤師のみなさま、こんばんは。

アルコール依存症の肝硬変患者の禁酒にバクロフェンが有効

 プラセボ対照の無作為割付二重盲検試験により、GABA(B) 受容体アゴニストで
ある筋弛緩薬バクロフェン(ギャバロン錠、リオレサール錠)がアルコール依存
症の肝硬変患者の禁酒を維持することが報告されました(Lancet.
370:1915-1922,2007.)。この試験は、84 名のアルコール依存症の肝硬変患者を
プラセボとバクロフェン投与群の 2 群にわけ 12 週間行われましたが、その結
果、プラセボ投与群に比べてバクロフェン治療群の方が禁酒を達成・維持した割
合が有意に高くなっていました(プラセボ投与群:29%、バクロフェン治療群 :
71%)。バクロフェンは試験開始 3 日間は 15 mg/日、その後 30 mg/日が投与さ
れています(本邦の中枢性筋弛緩薬としての成人標準投与量は 30 mg/日)。さ
らに、バクロフェン治療群ではγ-グルタミルトランスフェラーゼの顕著な低下が
認められています。これまで使用されてきた禁酒薬の多くは肝代謝型であったた
め服用により肝機能の悪化が見られることが多かったのですが、バクロフェンは
83~93% が未変化体として主に腎臓から排出される薬剤であるため、肝機能に負
担を与えなかったと考えられています。また、腎臓への副作用も認められていま
せん。アルコールは側坐核の細胞外ドパミンレベルを上昇させることが報告され
ていますが、それに対し腹側被蓋領域に発現している GABA(B) 受容体のアゴニ
ストであるバクロフェンは中脳辺縁ドパミン経路に対し抑制的に調節し、アル
コール依存症を改善するのではないかと考えられています
(Alcohol Alcohol.37(5):499-503,2002.)。
(※2007.12.12 配信分です)


今回は「ヒヤリハット」コーナーの事例の中から、

《母親がテオドール錠を粉砕して子供に服用させ、興奮・手の震え》

を紹介いたします。
今後の薬剤業務にお役立ていただければ幸いです。

==================================================================
◇◇◇ お知らせ ◇◇◇
■本情報・記事の著作権は全て澤田康文(NPO 法人医薬品ライフマネジメントセ
ンター)に帰属します。許可なく複製及び転載などすることを固く禁じます。ま
たこのメールは、登録された薬剤師会員のみに配信するものですので、配信され
たメールを、第三者に転送したり、Web サイトへアップするなど再配信は固くお
断りします。発覚した場合には、会員登録を直ちに抹消します。無断複製、転載
及び配信は損害賠償、著作権法の罰則の対象となります。
==================================================================
FROM: NPO 法人医薬品ライフタイムマネジメントセンター
WWW: http://www.dlmc.jp/
All rights reserved (C) 2007. Reproduction prohibited.
==================================================================


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃「ヒヤリハット」コーナー(180)┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

《母親がテオドール錠を粉砕して子供に服用させ、興奮・手の震え》


<薬局はどこ>
開局薬局


<薬剤師の経験年数などは?>
服薬指導した薬剤師の経験年数  : 5 年


<処方の具体的内容は?>
11 歳、男児、気管支喘息
<処方1> 小児科
------------------------------------------------------------------------
テオドール DS 20%      1 g(製剤量) 1 日 2 回 朝夕食後 14 日分
ムコダイン細粒 (500 mg/1 g) 2 g(製剤量) 1 日 2 回 朝夕食後 14 日分
------------------------------------------------------------------------

<処方2> 小児科
------------------------------------------------------------------------
テオドール錠 (100 mg)    2 錠          1 日 2 回 朝夕食後 14 日分
ムコダイン錠 (500 mg)    2 錠          1 日 2 回 朝夕食後 14 日分
------------------------------------------------------------------------


<何が起こりましたか>
・喘息で<処方1>の散剤を継続服用中であったが、年齢も大きくなったことな
どから<処方2>の錠剤へと剤形が変更になった。
・後日、<処方1>に処方が戻ったため、患児の母親に理由を聞くと、子供が
「興奮したり、手が震えたりした」との訴えを受けた。


以下の情報につきましては、アイフィスのサイト
http://iphiss.jp/
に ID・パスワードを用いてアクセスし、最新版を閲覧ください。

「ヒヤリハット事例 レギュラー版サンプル」をご覧下さい(こちら)。 「ヒヤリハット事例 プレミア版サンプル」をご覧下さい(こちら)。
================================================================== 【登録変更/解除申込み先】 office-070401@dlmc.jp 【問い合わせ先】 office-070401@dlmc.jp ==================================================================